データベース
A|S|I|Aのデータベースは、今世紀の東アジアおよび東南アジアのシェイクスピア関連上演に関する詳細な情報を集めて分析することを目的としています。
データの作成方針と実践
(i) データは、アーカイブ収蔵のビデオ映像ではなく、実際の上演に関して集め、記載されています。データの領域は、歴史的文化的要素が組み込まれた実践例に関する知識であるため、詳細に記載され、記述的な要素と作成者による一定程度の解釈が含まれています。データは、基礎的な演劇実践からビデオ映像や台本の理解まで、背景的な情報の提供を意図しています。
(ii) A|S|I|Aには、英語、中国語、日本語、韓国語4言語による同一のデータベースが収蔵されています。つまり、1つのデータには他の3ヶ国語に訳されたデータも存在します。各データは4言語のエディター間のやりとりの過程で作成・修正されました。
(iii) データは、上演研究の出発点です。各上演作品に関する完全なデータや、外国語による用語の短い注釈以外の説明資料を提供するものではありません。
(iv) 芸術/表現様式のカテゴリーとサブカテゴリーは、52作品のデータを、特徴的な用いられ方の表現様式や演出上の特色の共通点を比較しながら完成させた後に経験的に作成したものです。参照事項のカテゴリーも今後同様の方法で修正される予定です。アーカイブは、円グラフソフトにより、データベース上のカテゴリー比較研究をサポートしています。
データベースの構成
A|S|I|Aのデータベースは、作品の情報を、以下の4つのカテゴリーに分類して掲載しています。
1)上演作品:作品の制作・上演に関する情報です。関連した個人・組織の情報、上演の日時・場所等の情報を含みます。
2)受容:上演作品に対する様々な観客コミュニティの反響に関する情報を、記事の性質、言語、メディア、発行地に分けて掲載。アーティストによる自己評価や受賞に関する情報を含みます。
3)芸術/表現様式:作品という小宇宙—すなわち作品で用いられている表現形態や言語、既存のボキャブラリーの特徴的な用いられ方についての情報。作品を特徴付けている演出上の特色。
4)参照事項:世界という大宇宙—すなわちシェイクスピア劇やそれ以外で作品が参照している各種の文脈や、関連する上演作品についての情報。
各カテゴリーは、上演作品を理解するための一つの方向性を示しており、全てを総合することで、各上演作品を取り巻く議論の場を形成することをめざしています。